漫画皇国

Yes!!漫画皇国!!!

2014-01-01から1年間の記事一覧

評価の変換効率の話

最近持っている雑な印象から、すげえ雑な話を書きます。「すげえ雑な話を書きます」なんて最初に書くということは、あらかじめ弱点を自分で書いておくことで、雑なのはちゃんとわかってるからことわざわざ「雑な意見だ!」とか同じことを書いてこないでくだ…

「インターステラー」と「七夕の国」の「窓をひらいた者」について

(インターステラ―の多少のネタバレと、七夕の国のガッツリとしたネタバレが含まれますので読み進める際にはご了承ください) 先週末、ようやく「インターステラ―」を観たのですが、話の本筋は置いておくとして、見ていて強烈に喚起された感情がありました。…

コンビニ本におけるタイトルの変更について

コンビニ本とは 主にコンビニに置かれている、分厚い廉価版コミックのことをコンビニ本と呼んでいるのですが、僕はあれが割と好きなのでよく買っています。 何が好きかというと、 (1)コンビニごとに品揃えが様々なので、うっかりコンビニに入ったときに思い…

2014年に1巻を買った漫画の話

今年に1巻(短篇集や全1巻を含む)が出た中で、買った漫画に関して他所で喋ろうと思ったので、以下はそれ用のメモです。そして、喋るまでにメモり終わらなかったので、あとで書き足すというよくわからないことに。 本棚からざっと探して数えたら27種類あ…

漫画原作の映画を見るときに気になること

「寄生獣」の映画を見てきました。感想としては「面白かったので、後編が楽しみ」という感じです。以上。 で、この映画に限らず、前々から、漫画に限らず原作ものの映画を見るときに思っていることがあります。それは、自分が映画の物語に没入して見れていな…

ドラクエ主人公のコミュ力について

僕はコミュニケーション能力が非常にダメな感じの人間なので、社会で生きていく中の様々な場面で色々な困難に遭遇します。その根底には「他人に迷惑をかけてはいけない」という強迫観念がある気がしていて、そのために、自分がこうしたら相手はどう思うだろ…

漫画の鼻の描き方について

僕には絵を描く趣味がありますが、人の顔を描くときにはまず鼻から描きます。それは何故かというとそれが一番描きやすいからです。なぜ描きやすいかというと、僕は人間の顔を描くときには目鼻口のパーツのバランスを取りながら描いていくわけですが、鼻は顔…

Chromebookを買った話

DellのChromebookを買いました。メモリ2GBの安い方です。 Chromebookとは? WebブラウザのChromeだけが動くパソコンで、安いです。 安いんですけど、近い価格帯のWindowsの動くパソコンもありますし、なんとWindowsではChromeが動きます。では、Chromebookを…

「ナチュン」から何を読み取るかという話

ウィトゲンシュタインは「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」と言ったといいます。ちなみに、僕はこの言葉の登場する「論理哲学論考」を読んだことがありませんから、僕にとってはこの言葉自体が既に語りえぬものです。この語りえぬものとい…

「善人シボウデス」と善人ぶりたい僕について

最近、再度「善人シボウデス」をクリアしたので、それについて書きます。シナリオの根幹には触れませんが、いくらかのネタバレを含みます。 善人シボウデスとは? ノベルゲームと脱出ゲームが合体した感じのゲームで3DS版とPS Vita版が出ています。僕がプレ…

「迷い」と「決断」について

映画監督の実相寺昭雄の撮影現場は、他の深夜まで撮影が及ぶ現場と異なり、朝に始めて夕方には終わるという話を聞いたことがあります。多くのシーンはすぐに撮り終わり、何度もやり直してみたり試行錯誤を繰り返したりはしなかったのだそうです。その理由を…

絵を左右反転するとデッサンの狂いが分かる理由(仮説)

絵を描いたあとに、紙を裏から透かして見るとデッサンの狂いが分かると言います。というか、実際に自分が描いた絵を左右反転してみると、左右対称のつもりで描いた絵も、確かに全然左右対称になっていませんし、イケてると思っていた絵が、とたんにボロッボ…

趣味と仕事の違い(オレオレ定義)について

趣味と仕事の境界って何かと考えると、自分にとっては「それをすることによって誰を喜ばそうとしているか」という対象の違いだと思います。 自分を喜ばすのが「趣味」、他人を喜ばすのが「仕事」です。僕はお金が介在しようがしまいが、他人を喜ばすためにや…

現実を舞台にした漫画はハッピーエンドを迎えにくい話

「主人公たちの奮闘により、現実にある色々な問題が解決されていく」というような漫画は終わり方が色々と難しいように思います。なぜならば問題自体は、現実に残っているのに、物語の中では解決されてしまうというのは、ある種興ざめしてしまうからです。 例…

泉新一くんの「胸の穴」について

(寄生獣のネタバレありますので未読の場合、ご了承の上読み進めて下さい) 胸の穴とは? 寄生獣の主人公、泉新一くんはその物語の中で、胸に穴を空けられてしまいます。ここで言う「胸の穴」とは、母親の頭を乗っ取った寄生生物によって、心臓を串刺しにさ…

京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」について

電子書籍が世に普及し始めて、僕にとっての最初の恩恵は、昔一回読もうとして挫折した京極夏彦の「姑獲鳥の夏」を読み切ることができたことでした。昔、友達から借りて読もうとしたものの、本を持ち歩くのが面倒で途中で読まなくなってしまい、筋が分からな…

「大奥」と常識の不確かさについて

よしながふみの「大奥」は、江戸時代を舞台に、男女の役割が逆転した世界を描いた漫画です。この世界では赤面疱瘡という、男のみが感染し、その多くが死に至る病気が蔓延しており、その結果、男女比が非常にアンバランスになってしまっています。それゆえに…

絵を描く趣味の話

子供の頃から絵を描くのが好きです。なので、紙と鉛筆があると絵を描くことが多いです。学校に通っていたときは紙と鉛筆が常に目の前にありましたから、授業中に絵を描くことが多かったです。働き始めてからは、紙と鉛筆を目の前にすることが減りましたから…

加害者の物語としての「るろうに剣心」について

映画を観たのをきっかけに、アニメの「追憶編」「星霜編」を観て、原作も読み返しているのですが、面白いなあと思ったのは、「るろうに剣心」は加害者の物語なのだということでした。 多くの物語は被害者の視点で描かれます。なぜなら、その方がきっと都合が…

【告知】第二回文学フリマ大阪に出展(G-16)します

(2014/9/11 22:30追記) LINEスタンプの審査が終わらないと書いたその日うちに承認されてしまいました。 http://line.me/S/sticker/1009218 (追記ここまで) 基本的に引きこもっているので世の中と触れ合うことがない僕なのですが、色々あった結果、珍しく…

人間じゃないものに人間を見る話

「寄生獣」のミギーは「地球は泣きも笑いもしない」などと言ってとても冷静です。その通り、地球は泣きも笑いもしません。涙腺もなければ、表情筋もないからです。「エアマスター」の深道(兄)も人間は大きな大きな地球の上の薄皮一枚の上にいるだけの存在…

デビルマンおじさんの話

デビルマンおじさんはデビルマンが大好きなので、僕はおじさんとデビルマンの話をよくする。 以前別のところでも書いた思い出で、随分と前の夜中の居酒屋で、手のひらを頭の上でバタバタさせながら「妖鳥シレーヌ!」などと言って、だだスベリしていた友人A…

自分をキチガイだと思ってきた話

「キチガイ」という言葉に何を込めるかは人によって違うと思いますが、僕は僕の中のキチガイという言葉が自分に当てはまるとずっと思ってきました。自分が他人に対して、この人はキチガイだなあと思うのと同じくくりに自分もまた入っていると思ってきたので…

「ゼルダ無双」雑感(黎明編)

毎日、寝る前に1,2時間「ゼルダ無双」をプレイしている今週です。基本的に23時ぐらいまでは働いているかどうかは別として仕事場にいるので、ご飯を食べて家に帰ると日付も変わっていますが、睡眠時間を削ってやっています。なぜ睡眠時間を削ってやって…

形式だけが残る話、あるいは巫女としてのおっさんの話

人間の他の動物と違う部分は、世代を超えて情報を伝えられる文化を沢山持っているということではないかと思います。「巨人の肩の上に立つ」という言葉がありますが、現代の人々は、昔の人々が発明・発見した何かを踏み台にして生活をしています。その結果、…

漫画を本棚に整理する話

本棚を知ってるかい? 大変重大な事実に気づいたのですが、本を手放さずに本を買い続けると、なんと本は着実に増えます。本が増えると家の空きスペースが減りますから、自由闊達に家の中を動くためにはどうにかして整理しなければいけません。本を整理すると…

結論ありきの物語と、そうでない物語

他人と交渉をするときに僕が良くないなあと思っているのは、結論ありきの議論をしてしまうことと感じています。結局、結論が決まっているのであれば、四の五の言わずにやれ!と命令するのと実態は変わらないのに、あたかも自分が相手の立場に理解があるよう…

思考と道具

ものを考えるとき、色んな道具を使ったりすると思うんですけど、考えられることの範囲は意外とその道具に縛られているなあと思ったりします。 分かりやすいところでは、数学の問題を解くとき、紙と鉛筆があるかないかでは解きやすさが全然異なるのではないか…

「BLAME!」について

先日、弐瓶勉の「BLAME!」を読み返して面白かったので、それについて書きます。 世界観について BLAME!の魅力のひとつはその世界観だと思います。地上のみならず宇宙のどこかからも持ち込まれた建材によって、もはや人間の管理を離れた「建設者」たちが延々…

マグロ漫画年代記

マグロに関する漫画は色々あるんですけど、その中に「大漁!まちこ船」「オフィス北極星」「全てはマグロのためだった」あたりを続けて読むと色々思うところが発生したりしたのでそれについて書きます。 3作のネタバレが含まれますので気をつけて下さい。 大…