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光る棒を初めて振った関連

 この前、Pretty Series 10th Anniversary Pretty Festivalに行ってきました。プリティーシリーズの10周年を記念したライブイベントです。アニメの声優さんが、アニメの中で行われていたライブを、アニメキャラになり変わり、実際に舞台上で再現してくれます。

 

 去年プリティーシリーズのアニメを見てから、配信ライブを見たりはしていたのですが、現地参加してみたいなと思ったので、10周年記念公演の3公演中、日曜の昼の1公演だけチケットをとりました。

 その後、夜のチケットも余分に確保しているので夜も見ませんか?と、プリティーシリーズ伝道師のあらばきさんから話をもらったので、折角だから見ようかなとチケットを融通してもらうことにしました。

 

 当日は昼に海浜幕張駅に到着し、チケットの分配などをしてもらったあと、手渡されたのが、あらばきさんが余分に持ってきてくれた2本の光る棒です。アイドルのライブなどで振られるその棒は、アニメの中でも使われていて、でも、自分が使うだなんてこれまでは思ってもみなかったので、こういうときは急に来るものなんだなあと思って感慨にふけってしまいました。

 

 イベント自体はすごく良くて、昼公演も夜公演もあっという間だったんですけど、今まであんまり気にしたことがなかった光る棒の役割みたいなものをそのとき初めて理解した気がするので、それを書きます。

 

 特に今は感染症対策でマスクは着用、声を出すこともできません。だから、光る棒を振るのってコミュニケーションなんだなと思ったんですよね。舞台の上の人たちと客席の、そして、客席同士のです。

 舞台に立つアイドルには、それぞれカラーがあって、光る棒の色をそれに合わせたりします。それって客席からすると、舞台に向けてのあなたのこと分かっていますよという意思表示のようにも思うんですよね。その色を選べるということ自体に意味があるんだろうなと思ったということです。客席から、舞台を見ているという意思表示であり、客席同士が同じものを見ているという意思表示です。

 

 特に今回のライブでは、たくさんのユニットが登場するので、曲が変わるたびに適切な色を選ぶ必要があって、僕はそれぞれのカラーをうろおぼえだったので、イントロを聞いて、これはあの曲だからこの色だなと思って棒をカチカチ変更して色を出すんですけど、結構間違ってて、周りを見回して合わせ直したりして大変でした。大変でしたけど面白かったです。でも、そんなごちゃごちゃ操作をするよりも舞台に集中した方がいいのでは?とかも思ったりしました。

 そういうのは、もっと色の正解をスムーズに当てて操作できればいけるんでしょうね。

 

 あと、3人編成のユニットの場合、貸してもらった2本では1人ぶん足りないので、え、ごめんと思いながら、2人ぶんしか色を選びませんでしたが、周りを見回すと、強い人は3本棒を持っていて、準備万端だなと思ったりしました。

 

 僕は、何かから色んな要素を剥ぎ取っていったときに、最後に残るものを「最少単位」として考えたりするのが好きなんですけど、アイドルの最少単位って、僕の理解では「見る人がいること」だと思うんですよね。たとえ1人だとしても、そのアイドルのパフォーマンスを見ている人がいればアイドルとしては成立し、どんなに歌と踊りが素晴らしくても、誰にも見られていなければアイドルではない気がするからです。

 そういう意味で、光る棒を振るのは自分は見ているぞということを舞台上のアイドルに向けて伝えているということで、この関係性こそがアイドルのライブなのではないかと思ったりしました。

 まあ、棒以外の手段でもいいんですけど、アイドルと、それを見ている人の関係性が存在するところにアイドルのライブの特別さがあるような気がします。そういう意味では無観客ライブは、その重要な部分が欠けているのかもしれません。

 

 僕は配信ライブは見たことがあったんですけど、現場で光る棒を振ったのが、今回初めてだったので、その欠けていたものを初めて埋める体験だったのかもしれないなと理解をしました。

 そういう意味で初めての面白い体験だったなと思いました。