僕は、商業漫画を描いたり同人漫画を描いたりブログを書いたりウェブラジオに参加したり、SNSでも発言が多く、それ以外に会社の仕事もゴリゴリやっているため、「アウトプットが多い」という評価を人から受けることがあります。
でも、個人的な感覚では、そのほとんどはアウトプットではなくインプットとしてやっている感覚があって、特にこのブログなんかはほぼ完全にインプットとしてやっていると思います。
つまり、何かに関する考えをまとめるて書くということは自分にとってのインプットの側面があります。なぜなら、外部の刺激を受けたことについて、自分の中で考えを整理することは、自分の中にその考えを定着させるというプロセスのひとつであると感じているからです。なので、ここで文章として書いたからこそ、それをインプットとすることができ、他でやる何かのアウトプットに転用をできていたりします。
そういう認識なので、僕自身は色んなアウトプットを頑張っているというよりは、アウトプットを継続するために、その下地として何かを書いたり作ったりするタイプのインプットを繰り返していると感じています。
例えば漢字を書けるようになるときに、漢字を見るだけじゃなくて、書き取りをしてみるじゃないですか。そんな感じです。自分で実際に書いてみるときには、見ていただけのときには分からなかったことがわかったりします。書いてみることで、いろんな角度からその感じを見ることができるようになったりします。
映画観たり、漫画読んだり、ゲーム遊んだりしたときも、その感想を書いたときにやっと観終わった読み終わった遊び終わった気持ちになったりします。それぞれの作品から自分がその時点で何を得られたと感じているかが明らかになるからです。ゲームのリザルト画面を見ているような感覚です。そこで一気に経験値が入っているような。
僕が今漫画を描けているのは、若い頃から漫画の感想を書いたり喋ったりし続けてきたおかげだと思っています。それが自分にとっての大切なインプットとなっていて、自分自身にとって漫画がどのように面白く作用しているのかがそこで言葉になっていたので、それを手がかりにしながら今の漫画のアウトプットをやっています。
さらには、漫画を描く中で分かってくることも多くあるので、漫画を描くというアウトプットがさらにインプットとなって、さらにアウトプットするときに作用してくるというサイクルが回ってくるので、漫画の仕事を始めたばかりの頃より、色んなことを考えて描くことができるようになってきました。
漫画を描くというときに役立つインプットは漫画を描く中に沢山あるので、継続的に描けるようになると、とても効率がよくサイクルが回るなと思います。
なので、アウトプットをするためには、そのためのインプットとして、少しでも多くの完成原稿を作るといいんじゃないかと思って、できるだけ仕事を引き受けたり、コミティアで本を出していたりする感じです。
今年もできるだけ漫画を描きたいなと思っています。