漫画皇国

Yes!!漫画皇国!!!

8月は単行本が3冊でる関連

 ここのところずっと漫画を描いていて、来月に単行本が出ます。3冊出ます。正しくは、連載漫画のが2冊と寄稿したアンソロジーが1冊です。

 

 来月はこういう流れになります。

8月12日 ゴクシンカ 2巻発売

https://www.amazon.co.jp/dp/4047376019/

8月23日 超てんちゃん!NEEDY GIRL OVERDOSE公式アンソロジー 2巻発売

https://www.amazon.co.jp/dp/4046827017/

8月28日 ひとでなしのエチカ 2巻発売

https://www.amazon.co.jp/dp/4785974664/

 

 昨年度の10月は会社員の生活をしながら単行本を2冊同時発売して、皆をビビらせようと思いましたが、今年はそれを3冊にすることでまたビビらせようとしました。ビビりましたか?

 良い漫画を描いたので買って読んでください。以下、各単行本に関する簡単な解説です。

 

・ゴクシンカについて

 ゴクシンカは初めての連載で、連載をするとはなんぞやということを考えながら描いた漫画で面白かったです。もう少し続ける構想もあったのですが、1巻の売れ行きがイマイチで、分厚い2巻で終わることが決まったので、先々に使おうと思っていたアイデアを、色んな技法を使ってパズルのように組み込みまくり、描きたかったことは詰め込めた漫画になったと思います。

 コミックビーム編集部に声をかけてもらったおかげで、できそうにないなと思っていた商業誌で漫画を描くということが自分にとって現実になりました。今後も漫画の商業活動は続けて行こうという気持ちになったのでとてもよかったです。

 この漫画は僕自身がそうであったように、人付き合いが苦手で、人生にあまり向いていない人に向けて描いた漫画です。そういうタイプの人に読んで元気になってほしいという願いが込められています。そうでない人にとっては、色んなことを考えすぎて変になっている奴もいるという面白さがあるようにも描きました。面白いと思うので読んで下さいね。

 

・ひとでなしのエチカについて

 当初商業誌でやる気が全然なかった過去の同人誌を、ヤングキングから絵を直して載せませんか?と提案を貰ったので、やってみるかと思って連載になりました。既にゴクシンカの連載が始まっていましたが、過去作の直しだけであれば工数を見積もってできそうだと思ったのでやりました。今回出る2巻で、同人誌として描いていたエピソードは全て使い切ったので、3巻以降は新しいエピソードを描こうと思います。

 ひとでなしのエチカは、倫理の境界の話を描くことをコンセプトとしていて、悪になること、正義であること、子供を捨てる母親のこと、友情のこと、人殺しのこと、人が死ぬということ、などについての話を描いています。

 本作の各話のタイトルは全てamazarashiの曲名やアルバム名を元にしており、それぞれの曲がその話の主題歌として合うと思えるようにというコンセプトで描いていた漫画です。歌詞を漫画化したわけではないので、お話自体はオリジナルの話ですが、先にテーマとなる好きな曲を決めてから話を考え始めていたので、曲ありきの漫画になります。

 僕は以前、特に会社員の仕事を中心とした生活が全然上手く行かなかった時期に、amazarashiの曲をずっと聞いていました。そこにあったのは生きることがあまり得意ではない人の歌で、かといって世の中に絶望するだけの歌ではなくて、それはそれでも生きようとした人を歌った歌の数々で、それに勇気づけられてなんとかやってきたという思い入れの多い曲です。

 そして、2巻の帯にはそのamazarashiの秋田ひろむ氏から頂いた言葉が載ります。いや、ホントありえない話ですよ。僕の漫画に対する短い詩を送って貰って、あのずっと好きで聞き続けていた人が、僕の漫画への詩を??と思って気が狂うかと思いました。本当にありがたく、あまりに嬉しすぎて、その日は中年の肉体でスキップをしながら家に帰りました。

 生きていればありえないような嬉しいことがある。そのうち公開になるので是非見てください。漫画も同人誌として一生懸命描いていた漫画なので、面白いと思います。買ってください。

 

・超てんちゃん!NEEDY GIRL OVERDOSE公式アンソロジーについて

 ゲームのアンソロの本です。このゲームの原作者の立場にいる、にゃるらさんがアンソロの第二弾を企画するにあたって強い奴を探しているのだが?と聞いて、まかせてください、僕は強いですよと返事をして描くことが決まりました。

 にゃるらさんと話したときには、「かわいい話を描きます。どうかわいいかというと、甘瓜みるきのような…」みたいな話をした覚えがあります。人がなぜかわいいを求めるのか?それはかわいいが人によっては生きるために必要な武装だからだ!ということを考えながら、そのうち、金森まりあのことも考えるようになりました。かわいいで世界平和を実現しようとするような人間がいるのなら、かわいいで世界征服を実現しようとする人間がいたっていいはずだ…という気持ちになって、「INTERNET YAMERO」と「シアワ星かわいい讃歌」を延々聞き続けながらネームを描いた覚えがあります。

 そして出来たのが「かわいい大憲章」という漫画です。

 何描いてもいいと言われたので、アニメ的な美少女と縁遠い漫画を描いている身からすると、僕は異物感を出してなんぼだろうと思って好き勝手な内容を描きましたが、フタを開けてみると他の漫画も全部すごく強かったので、みんな何らかの異物でみんな良いなと思いました。

 8月6日の11時まではネットで無料で読めるので、そこで読んでくれてもいいですし、単行本を買ってくれてもいいです。読んで下さい。

comic-walker.com

 

 とにかく来月は漫画がいっぱい出ます。どれも面白いので読んだり買ったりしてください。