漫画皇国

Yes!!漫画皇国!!!

3年前に作った同人誌のリマスター版が商業誌に掲載されます関連

 6/13(月)発売のヤングキングに「ラブソング」という漫画が掲載されます。56ページもある読み切り漫画を載せて貰えてラッキーですね。この漫画は、3年と4ヶ月ぐらい前のコミティアに出した同人誌で、当時確か70冊とかそれぐらいだけ刷って、ほどなく完売して在庫もなくなったので、ネットにもぼちぼち上げていた漫画です。

 

 この漫画が掲載に至る経緯としては、今の担当編集さんがこの漫画を見て僕に初めて連絡をくれたというというのが理由のひとつです。きっかけの漫画なんですよね。同人誌は趣味なりに一生懸命描いていたので、こういった形で、もう当時より広い場所に出すことができることは嬉しく、これきっかけで今まで届かなかった読者に読まれてほしいなと思います。

 

 このラブソングという漫画は、amazarashiの曲からタイトルをとって描いているヤクザ漫画のシリーズのうち一作で、描いた経緯としては、コミティアで次回描く漫画の話のときに「ピエテヅくんは百合をテーマに描ける?」⇒「描けらあ!!」という感じて描き始めた漫画です。最終的に当初の想定とは違う話になったような気がしました。

 内容としては、僕の日記のような内容で(日記のような漫画しか描けない…)、ずっと悩んでいる対人コミュニケーションと、あとは生き方の話です。

 amazarashiのラブソングは、「愛こそすべて」という言葉を皮肉のように歌う歌で、なので、作中の愛とは何か?という問いかけはそのあたりから出てきています。あとこの漫画は他に、大森靖子の「さっちゃんのセクシーカレー」という曲も聞きながら描いていたので、その影響も入れています。さっちゃんのセクシーカレーは他人に対する目線がとても気持ちの悪い歌で、その気持ちの悪さが覆い隠されずにちゃんと描かれていることに人間を感じて、とても好きです。

 

 さて、4月から、月刊連載が始まったので、毎月そっちの〆切が存在しているということもあり、あんまりそれ以外の漫画仕事について動きにくくなっています。ですが、同人誌の再掲であれば少ない労力で対応できるなと思って、いいですよいいですよと引き受けたものの、さすがに3年以上前の自分の絵を今見ると、「直したい…」という気持ちがムクムク出てきてしまい、そもそも同人誌は入稿までの時間ギリギリで殴り描きで描いていたので、今ならもう少しましにできるかもしれないと思って、全ページにわたって何らかの手を入れました。

 幸い今月は連載漫画の作業進行に余裕があったので、そこそこ多めに手を入れられたと思います。

 

 過去の漫画の描き直しって、完全に自己満足で、そんなことをしている暇があるなら新作を描けというのはそうだと思っていて、ただ、今回のように違う形で載せてもらえる機会があると、堂々とそれができるので良かったなと思いました。多分、今の絵も、何年か後には直したい!と思うかもしれませんし、こんなことをやろうとすると終わりない話だなと思います。今回は例外的な話で。

 

 漫画仕事については、今はたいへん恵まれており、連載に並行して、無理せずともできそうなスケジュールの仕事をいくつかやろうとしています。その中でも過去の同人誌のリマスタリングみたいなのは、機会があれば今後もやっていきたいと思っていて、なぜなら、過去の同人誌は、結構自分の切実な思いを入れながら描いたので、もっと日の目を見させてやりたいと思うからです。

 とにかく、やっていきますよ!これからも。できるだけ。