漫画皇国

Yes!!漫画皇国!!!

幽遊白書に隠された予言

 幽遊白書魔界の扉編において、主人公の幽助たちは、人間界と魔界を繋ぐ界境トンネルを開けようと目論む、仙水たちと戦うことになります。仙水たちは7人組で、それぞれにコードネームがついています。

 

 

 これらのコードネームは彼らの領域(テリトリー)という能力を示唆するものですが、妖怪である門番(ゲートキーパー)の樹と、暗黒天使(ダークエンジェル)の仙水は例外的に領域能力者ではありません。ただし、樹は闇撫という妖怪で、界境トンネルを開くのは彼の妖怪としての能力なので、門番という名前もふさわしいと思います。しかし、では仙水の暗黒天使とは、一体全体どういう意味なのでしょうか?

 

 仙水は聖光気という特別な気を操り、それによって自然と一体化するような力を発揮する、時代が時代なら天使と呼ばれたであろう存在です。なので、暗黒天使という名前はその能力を示していると解釈できますが、だからといって、自分で自分に暗黒天使というコードネームをつけますかね?もし自分で進んでつけたのなら、これはいよいよアレだなという感じになります。この仙水という男はきっとアレなヤツだぞ!ということになります。

 

 何を思ってこんな名前を付けたのかと、先日、識者と討議をしましたが、結論としては、樹が悪ふざけでつけたのでは?という推定となりました。

f:id:oskdgkmgkkk:20171017002708j:plain

 幼き頃から、その霊能力により妖怪に付け狙われ、当たり前のように襲いくる妖怪たちを殺し続けてきた仙水は、妖怪である樹がある種の人間臭さを見せたことにビックリしてしまいます。そして仙水がそんな樹に見せたのは、あまりに無垢な素顔でした。仙水は、意味も分からず命を狙ってくる妖怪と戦いながら、自分は正義の戦士で、人間を守るのが自分使命と考えてしまったような純粋な少年でした。樹は、そんな仙水が人間の汚い部分を見続けることで、次第に傷ついていく様子をただ見守ったそうです。

 樹はそういう男です。自分にとって大切な存在である無垢な仙水が、ただ傷ついていくことに下卑た快感を感じてしまうような男です。そんな樹は、暗黒天使というコードネームを自ら名乗るようになった仙水を見て、どう思ったのでしょうか?

 ひょっとしたらそれは、インターネットを使い始めたばかりの中学生が、きっといつかは後悔するであろうイキッた言動をしているのを、見守ってしまうおっさん(例えば僕たちのような)の気持ちと同じなのではないでしょうか?

 将来きっと後悔するから、と止めることだけが愛ではないでしょう?いつか気づいて後悔し、それでも生きていくことを含めて、その人の人生じゃあないですか。転ばないように手助けするのではなく、自分の足で立ちあがるまでを見守る姿勢だってあるはずです。あるいは、立ち上がれなかったとしても、そうであったということを悪とせず、ただ見守ることだっていいはずです。それらを含めて全てを愛するという立場だってあるはずです。

 

樹「オレは彼が傷つき汚れ堕ちていく様をただ見ていたかった」

 

 さて、以上は完全な想像ですが、識者との討議の中で、また別の完全な新説にも行き当たりました。それは幽遊白書という漫画がある種の予言書なのではないか?ということです。聖書に暗号として隠された予言があるという話のように、幽遊白書にも現代の「あるもの」が密かに予言されていた可能性があります。

 

 では、それは何か?

 

 暗黒天使とはすなわち、芸人の暗黒天使(東京NSC10期生)のことでしょう。芸人の暗黒天使といえば、ハンマミーヤの一木(東京NSC11期生)とともに、工藤静香石橋貴明による「A.S.A.P.」のモノマネをするネタでお馴染みです。ハンマミーヤの一木(いちき)、これはひょっとするとゲートキーパーの樹が暗示していた人物なのではないでしょうか?

 さらに、仙水が魔界と人間界の間に穴をあけようとしたのは、人間が嫌いな仙水は、魔界を訪れ、魔界で死にたかったからです。病魔に侵され、老いさき短いことが分かった仙水の中で、この欲望は爆発してしまいました。もはや時間がなかったのです。可能な限り早く、彼は魔界への穴をあけなければなりませんでした。可能な限り早く、つまりAs Soon As Possible⇒A.S.A.P.です。

 

 つまり、暗黒天使(ダークエンジェル)の仙水と、門番(ゲートキーパー)の樹が、可能な限り早く魔界への穴を開けようとすること自体が、暗黒天使とハンマミーヤの一木が「A.S.A.P」を歌うネタを暗示していた可能性があるということです。

 

 さあ、どうでしょうか???(なんとこれでおわりです)