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マリオの映画を観て思ったマリオというヒーロー関連

 マリオの映画を観ました。面白かったです!

 

 マリオの映画をやりますという最初の報を見たときに思った映画と全然違って、その違ったところが面白かったです。このお話は、なんでもない配管工だったマリオとルイージの兄弟が、スーパーマリオブラザーズになるまでを描く内容なんですよね。なので、登場するマリオが僕が思っていた色んな世界を冒険しまくっている「マリオってこんなやつ」というイメージからすごくズレていたのが面白かったです。

 マリオは最初からマリオだったのではなく、マリオになったんだなと思ったところが良かったんです。

 

 この映画の中で僕が一番面白く感じたのは、キノコ王国を訪れたマリオが、旅に同行するのであればこのアスレッチックをクリアしてみせろとピーチ姫に試される場面です。ピーチ姫はスーパープレイでゲームにあるようなアスレチックを簡単にクリアして見せるのですが、マリオはそうはいきません。

 なぜなら彼はまだスーパーマリオではなく、ニューヨークのブルックリンで働いていたただの配管工だからです。

 

 マリオは何度も何度もチャレンジをして失敗をし続けます。そこで脳裏をよぎるのは、僕自身がマリオのゲームをプレイしては失敗してきた無数の経験です。映画の中で何度も何度も同じアスレチックに挑戦しては失敗するマリオを見ることになりますが、でも、その何倍も何倍も僕が操作するマリオはこれまで失敗をし続けています。

 でも、ゲームをクリアしてきたわけじゃないですか。マリオの失敗は挫折ではなく、次に繋がる練習なんですよ。だから個人的にそこに悲壮感を感じないんですよね。

 

 目の前でピーチ姫が易々とクリアしたようなものを、全然クリアできない愚鈍なマリオですが、その無数の失敗の果てに成功があり、その成功の積み重ねの先にゲームクリアがあるわけじゃないですか。

 何かができない、失敗を繰り返す、それでもそれがマイナスの印象ではなく、何度もチャレンジをして、徐々に上手くなって、いつかできるようになっていきます。それってめちゃくちゃポジティブな人物像ですよね。普通は失敗ってすぐに嫌になるので。失敗を恐れてチャレンジをしないことだってあります。

 でも、そういう「いつかできるようになるために繰り返すチャレンジ」こそがアクションゲームそのものなんじゃないかと思っていて、この部分がゲームの映画化であることに意味があるように思いました。

 

 さて、アイドルランドプリパラのオープニング主題歌「OPEN DREAM LAND」を聞いたことがありますか?

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 この配信ではまだ1番しか出てないんですが、ライブイベントではフル尺の曲が歌われていて、2番の歌い出しが「できないことの中に、やりたいことを見つけたんだね」という歌詞です。

 この部分を聞いたときにすごく泣いてしまって、めちゃくちゃいい歌詞だなと思ったというか、僕自身がめちゃくちゃ不器用な人間で、みんなができるようなことが全然できなかったんですよ。小学生のときとかも居残りとかをよくしていて、大学生になってもみんなが終わらせている実験を先生に頼んで延長させてもらって残ってやったりしていました。

 でも、不器用なりに他の人の倍の時間をかければ、それらができるようになってきたというのが、今の自分の持っている成功体験です。上手く行かないことでも、やれるようになりたいと思って何回もチャレンジをして、いつかできるようになることっていうのが、人生の重要な部分だなと思っていて、でもやっぱり失敗は怖いじゃないですか…。

 

 なので、そういう部分に対するポジティブさというか、それを後押ししてくれるような存在というのが自分にとってとても大切だなと思って、マリオのヒーローとしての、いきなりすごい存在だったわけではなくて、無数の失敗の果ての話で、それを挫折や悲壮感や劣等感みたいな描かれ方ではなく、できるようになるために繰り返したチャレンジ、として描かれている感じが、すごくいいなと思いました。

 アイドルランドプリパラにもすごく期待をしているのですが、スマホアプリはまた延期になってしまいましたね。それも、よりよくなるための必要な繰り返しだろうと思って、頑張って作ってくれよな!!という気持ちでいます。

 

 マリオの映画の細かい話は公開直後なのでまだしませんが、とても良かったので見るのはオススメです。