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「The Wonderful 101」を何回もクリアしている関連

 プラチナゲームズの「The Wonderful 101」はめちゃくちゃ好きなのゲームですが、僕の周りではあまり遊んでくれない、もしくは遊んでも自分には合わないと告げられることがあり、ほんとめちゃくちゃ面白いのに、なぜ理解しない?という気持ちになるとともに、だいたいそうなってしまう気持ちも分かります。

 

 このゲームのチュートリアルは、とりあえず全部クリアするところからなので、全部クリアして操作に慣れると、その先にめちゃくちゃ面白い世界があるのですが、そこに至るまでに遊ぶのをやめてしまう人が多いのではないかと思います。

 それは仕方がないかなと思うところもあるのですが、とりあえず僕がどう楽しんでいるのかだけは記録しておこうと思います。

 

 ちなみに、僕は最初のWiiUで遊んでハマり、WiiU自体があまり流行らなかったゲーム機なので、他人にオススメしにくいなと思っていて、現行機に移植してくれないかな?と思っていたところ、ついに移植を行うためのKickStarterクラウドファンディングが始まったので、よっしゃ頑張ってくれ!と何万円かを突っ込んだのですが、おかげでSwitchのカートリッジ版とSteam版が手に入り、Switch版はとりあえずクリアして、最近GPD WIN MAXという小型のゲーミングノートPCを買ったので、Steam版もまた最初からやってさっきクリアしました。

 

 さて、The Wonderful 101は、宇宙からやってくる悪い奴らと戦う戦隊もののゲームです。プレイヤーはThe Wonderful 100(ワンダフルワンダブルオー)を操作しながら敵と戦います。このThe Wonderful 100、名前の通り、100人の部隊で、100人のヒーローを操作しながら敵と戦うことになります。

 

 このゲームを知らない人はどうやって100人を同時に?と思うかもしれません。それができるのがユナイトモーフという技です。ユナイトモーフはヒーロー同士が組体操のように合体することで、様々な形態に変化し、様々な行動がとれるようになる技です。

 

 このユナイトモーフがゲームシステムとして最高に良くて、ただし、操作に慣れるのが難しい部分でもあります。

 

 ユナイトモーフの発動には図形を描きます。もともとWiiUという手元にタッチパネルの入力装置があるコントローラに向けて作られており、Switch版でもタッチパネルで操作できると思いますが、僕はもう右スティックでしか図形を描いていません。

 これが難し要素のひとつだと思っていて、タッチパネルなら画面と手元を両方見ないといけないのが難しいですし、右スティックなら、マウスで絵を描くのだって難しいのに、スティックで任意の図形を描くのなんて、まあやりにくいわけじゃないですか。でも、クリアするぐらいまでプレイすれば普通にできるようになりますし、この仕組みが描き損じしにくくなるように工夫されてできていることも分かるんですよね。

 

 例えば拳を作りたいときには円を描いたり、剣を作りたいときには直線を描いたりします。様々なユナイトモーフが、ゲームを進める中で順次アンロックされていき、だんだんと複雑な図形を描く必要ができたりします。でも、曲線と直線を描けると、あとはその組み合わせなんですよね。

 例えばハンマーを作りたいときには直線の先に円を描く必要があるのですが、これは普通に剣を作るときのように直線を描いたあと、一瞬止めて、拳を作るときのように円を描けばいいだけです。時間をゆっくりにするボムを作るときはその逆で、円のあとに直線です。

 線を直線に曲げることで作れる銃のあと、もう一回鋭角に線を引けば爪になります。基本の動きが見についていれば、あとはその組み合わせの問題なわけです。格闘技の型稽古みたいですね。必要な動きは最初から使える基礎の型の中に存在しています。

 

 自分が描いた図形がゲームでどのように認識されているかは、描いている線の色で判別できます。また描いている時間はゲーム内の時間がゆっくり流れるので、割と落ち着いて描けるというのもあります。

 

 このユナイトモーフの何が素晴らしいと思うかというと、通常のアクションゲームではありえない数の多彩な技を出すことができる点です。いや、コマンド入力で技を出す格闘ゲームと同じじゃんと言われると、まあそうなのですが、3Dアクションゲームとコマンド操作を融合させたゲームを僕がプレイしたことがなかったので、すごく新鮮に感じてしまったんですよね。

 

 例えば、他のゲームでよくある操作だと、技を発動する際に、左右のボタンを何度か押して技を選んでから実行ボタンを押すとか、予め十字キーに4個だけのショートカットを登録しておくなどの操作が求められます。前者は技の名前を見ながら選んで実行するという時間のかかる操作ですし、後者は使える技の数が制限されてしまいます。

 でも、ユナイトモーフはその制限がありません。素早く全ての操作を瞬間的な判断で発動することができ、今まさに迫ってくる敵に対して、適切な技を選択し、バトルのテンポを阻害することなく、自由自在な戦い方ができるようになります。

 

 また、このユナイトモーフのもうひとつの良さは、描いた図形の大きさで威力が変わることです。図形をデカく描けば強くなります。これも再プレイをする上でいいところで、ゲームを進める中で隊員を増やしていけばより大きく強力に技を出せるようになるので、2周目以降は明確に強くなって戦えるんですよね。

 またマルチユナイトモーフという、同時に複数の技を発動することもできるのですが、そのときの隊員数の振り分けをどうするかも直感的に行うことができます。

 ユナイトモーフは、種類の選択と強さの選択、そして振り分けの選択を、ひとつの操作で実現できる、非常に優れたアイデアなのです。

 

 また、敵の動作はパターン化されており、弱点も設定されています。つまり、そこに正解の対処が存在します。この正解に気づいて覚えていくというのも、一回クリアする必要がある要素なのですが、一度理解に至れば、相手の行動に対してユナイトモーフで高速に正解を選んでいくことができます。

 そのように集中することで、頭がフロー状態になっていくんですよね。それが気持ちいいわけです。また、完全な正解だけを延々選んで発動できているとき、今、自分はゾーンに入っているなと思うときもあります。

 

 僕はこの状態をWiiU版を遊んでいたときから、ハンターハンターのネテロ会長が、キメラアントの王メルエムと戦ったときの百式観音という技になぞらえて感じています。強大な敵を前に、相手からのダメージを一切受けないままに高速の正解を出し続けることで、相手を圧倒することができるということに、ものすごく興奮してしまいます。そしてネテロは負けましたが、ゲームの僕は勝てるわけです(ネテロ会長の意志は僕が継ぎますよ…)。

 

 慣れてくると音ゲーに近いというか、音楽のセッションをしているような気持ちでバトルをすることができるので、それがなんかホント気持ちよく楽しくて、何回もクリアしている感じです。

 

 とにかく今は現行機で遊べるようになっていて非常にチャンスなので、もし興味を持った人がいれば、まずは一回クリアしてみてください。

 

 以下、参考用のビデオクリップです。