漫画の連載が始まって、連載以外の漫画を描く時間は全然ないんですが、それでもコミティアには出ていますし、可能であれば新刊を作ろうとしています。
なんでそれをしているかというと、自分にメリットがあるからです。ざっと考えると4つメリットがあります。
(1)ネタ出し
コミティアで本を出すという〆切を作ることで新しいネタ出しをしているんですよね。
今やっている「ゴクシンカ」も「ひとでなしのエチカ」も、元をただせばコミティアで出した同人誌の漫画です。ジャンプ+に載せて貰った「恋のニノウチ」もコミティアで出した「少年対組織暴力」という漫画のアナザーサイドとして作りました。漫画が面白いかどうかって結局漫画の形にならないと分からないところがあるので、同人誌をひとつ作るというのは、商業活動へのプレゼン資料として使えるということになります。
新しいネタをただ考えようかなと思ってもなかなか形になりませんが、同人誌をひとつ出すかと思えば形になるので、そういう意味で、のちのち再利用できるネタのストックを作っておこうかなという打算があります。
そこで面白さの核みたいなものが作れたら、連載に応用してもいいですし、新しい読切や新連載のネタとしても使えるなと思っています。
(2)宣伝効果
漫画の宣伝って漫画でするのが一番伸びるなと思います。Amazonのリンクだけ貼っても伸びませんが、漫画を貼ればそれを読んで貰えて、最後に連載の漫画のリンクを貼ると、読んだ人が買ってくれるんですよね。今回の「右手が毒手の毒島さん」については、コミティア開催前に全部貼ってしまいましたが、そうすると本が売れない可能性もあるものの、宣伝として使えて、電子書籍のランキングがググっと上がったりしていたので、その時点で元はとれた感じがしました。
あと、結局全部貼ったところで、紙の本で手に入れる手段は僕が作ったわずかな本しかないので、欲しい人は結局買ってくれたりします。今回は事前に漫画を全部貼ったにも関わらず、過去一番新刊が捌けた感じになりました。
(3)人が来てくれる
新刊があると人が来てくれます。みんな良い人だから、既刊だけで参加しているときには、何も買わないのに喋りにくるだなんて…みたいな感じに遠慮してくれたり、来てくれても「本は前買ったんですけど…」みたいに言ってくれたりするんですが、そういう気の使い方をさせないためにも新しいものをペーパーだけでも作っておくべきだなと思いますし、新刊があればなおいいでしょう。
(4)楽しい
連載漫画は色んな制約の中で描いているので、それが面白いものの、好き勝手にできない、その先の責任をとらなければいけないという事情があります。でも同人誌は一冊出せばそれで責任が放棄できるので、どれだけめちゃくちゃな話を作っても平気です。好きなように描き散らしていいので、それが楽しいんですよね。
新しく思いついた話を勢いだけで描き切って、本にして売り切って終わり、みたいなのが気持ちいいし、楽しいなと思います。
そういう感じに作るメリットしかないので、できそうだと思ったらできるだけ新刊を作って参加しようと思っています。
5月のコミティアも申し込みました。新刊が出るといいな。