漫画皇国

Yes!!漫画皇国!!!

2019年の自分の振り返り

 2019年が終わりつつありますが、今年は個人的に色々な変化があって、大変な感じでした。

 僕はあまり人間の自由意志みたいなものに力があることを信じていないので、自分にあった変化は環境に適応しただけのことだと思います。ただ、その環境から逃げずに適応することにしたところには、意志の作用はあるのかもしれません。

 

 とにかく人と接することが不得意なので、仕事も技術的になことさえやれればできる仕事を選んできたつもりでしたし、人間関係も最小限にしていたつもりでしたが、いよいよそうもいかなくなってきたこの一年です。

 変化の大きなところでは、あんなに避けていたマネージャーの仕事を本格的にするようになりました。

 

 やることにしたというよりは、去年からの仕事がなまじ上手く行ってしまったせいで、新しい仕事の量が増えてしまい、そういう仕事をせざるを得なくなりました。もう自分ひとりで技術的なことの全てをやることができる量ではなくなったからです。社内から人を集めたり、新しく雇ったりしながら、チームを作り、人に任せることもできる体制を作るところからやりました。

 具体的な細かい話を書くことはできないのですが、どうすればチームの仕事を上手く動かして、めちゃくちゃなタイミングでやってくる仕事に対応できるかを考えて、メンバーに相談しつつ、色々なやり方を試しています。そのおかげで、今のところは上手く回っているように思います。

 ただ、慣れないことをしているせいで、手の抜きどころもよく分からず、とりあえず全部のリソースを突っ込んでいるので、常にめちゃくちゃ疲れた感じになってしまっています。今の目標は、疲れ過ぎないように働くことです。

 

 仕事で全てが埋もれてしまうような毎日になっていたので、それしかないのが嫌になり、漫画を描いてはコミティアに出まくっていました。

 昔は、インターネットの人とは全く会うつもりもなく、実在性も曖昧にする方針でインターネットをやっていたのですが、イベントに出るようになってから、もうそうは行かなくなったので、タガが外れて、インターネットの知り合いとたまに会うようになりました。とはいえ、僕はもともと一番仲の良い友達とも、年に2回会えば多い方なので、平均的な人からすると、まだあんまり人と会ってはないんじゃないかなとも思います。

 

 コミティアに出ていたおかげで、色々な漫画雑誌の編集さんから声をかけてもらいました。その中で、なんと賞も頂けて、商業誌に自分の漫画を載せたいなという気持ちが自分に発生したので、びっくりした一年でもありました。

 にもかかわらず、仕事の方で脳がいっぱいになってしまい、全然上手いこと具体的な作業を進められず、もどかしい状況が続いています。どうにか、仕事のチームの運営体制も落ち着いてきたので、年末休みに入ってからは、まずはまた手を動かすことから始めています。

 

 でも、とにかく疲れている上に仕事のことばかり考えてしまい、ここ数日は、夢の中でも仕事をしているわ、頭が暇になると休み明けの仕事のことを考えてしまうわで、完全に疲れが抜けきらないしでダメです。

 もっと手を抜けばいいとか、自分ひとりで背負いこみ過ぎなくていいとか、色んなアドバイスも貰えるんですけど、それに従ってしまった先にあるのは、自分が嫌だなと思ってきたマネジメントをろくにしないマネージャーと同じ姿なんじゃないかなと思っていて、結局のところ、彼らも自分自身にとって最適な行動をするとああなってしまうのではないかなと思ってしまいました。

 やはり、人間の自由意志なんて信じるべきではないなと思いました。

 

 僕のような人間が、人のとりまとめをして、リーダー兼マネージャーとして活動するということは、HUNTER×HUNTERで言うと、カストロが自分の特性に合わないダブルの能力を使って、ヒソカに勝つというようなことを目指していることと思うので、それが出来たらめちゃくちゃ感動的じゃないですか?

 

 人生の話ですが、何事も最初の一回がとにかく大変で、それをやってみると、二回目以降は一回やったことのあることだから、割と楽にできるようなことがあったりします。

 早い段階で、自分の能力や特性を見限ってしまい、向いていると思うことだけしかやらないのは、そういう可能性に気づかない不幸もあるんじゃないかと思っています。だから、気の進まないこともやらざるを得ない、仕事というものに取り組んでいるおかげで、自分の中の選択肢が増え、生存可能性は上がっているような気もしています。

 だから、結構追い詰められたりもしまくってますけど、こうやって自分の特性をごりごり書き換えようとしたりしているのは良いことなんだとぼんやりと思うんですよ。環境に合わせて自分を変えるということを全くせずとも生きられることは、その時点では幸運ですが、いずれ環境が激変したときに、耐えきれない変化にさらされる可能性も高いと思うからです。

 

 子供の頃は、大人って完成していて、もう強い変化が来ない存在なんじゃないかなと思っていて、だからこそ揺るぎなく、だからこそ頼りがいがあるようにも思っていましたが、でも自分はぜんぜんそうならないなと思います。

 いつまで経っても毎年のように変化を求められ、どんどん新しいことにチャレンジをしなければならない状態が少なくとも、このままではあと五年ぐらいは激動のように続く予感がしていて、なかなか厳しいです(中年の疲れやすい体)。ただ退屈はしないので、気がつくとすぐに四、五年経っているのかもしれません。

 

 とりあえず、来年は仕事に疲れすぎないようにして、漫画を描いたりを安定的にできるようにしたいなと思っています。あとは、人と会ったりするのをもう少し増やしていくぞ!という気持ちもあります。

 ゆくぞ、来年。