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漫画皇国

Yes!!漫画皇国!!!

手の絵を描くのが難しいのでごまかす話

 みなさんは絵を描きますか?いや、別に描いても描かなくてもいいんですが、僕は絵を描くのが好きなので描きます。絵を描くのは楽しいですが、難しくもあって、描けるものと描けないものがあるんですね。それが、色々描いているうちに、だんだんと苦もなく描けていくという過程が、絵を描くという行為が単調にならないというちょうどいい感じのアクセントになって、今もテレビとかを見ながら、手元でもそもそと絵を描いていたりします。

 

 僕はあまり絵が上手くないんですが、ここでいう上手い下手というのは、あまり客観的な基準ではなく、自分の中の基準で、何かを描こうと思ったときに、それをどう描いていいか分からないというものが沢山あるということです。描けないものが描けるようになったとき、おっ、今ちょっと上手くなったぞと思います。僕は基本的には今描けるものだけで絵の大部分を構成します。そうすると、描けるものを描いているので、画面が比較的思った通りになるんですね。それは安心ということです。一方、学校の図工や美術の時間は、課題によって描けないものを描くはめになったので、割と辛い感じでした。上手く描けないからです。

 描けるものというのは、描いて来たもので、描いて来たのは、描いて面白かったものなので、僕の場合、基本的には人です。特に顔です。なので、人の顔の絵ばかり描きます。しかし、顔の絵だけでは単調になってしまうので、構図の中に手とかをいれたくなります。入れたくなるのですが、ここで重大な問題があります。

 

 手を描くのは難しいということです。

 

手を描くのが難しい理由

 手を描くのが難しい理由なんですが、関節が多いからだと思います。関節が多いと、変形してしまいます。そして、変形するとどうなるかというとそれだけでも難しいのに、角度がつきやすくなってしまうのです。

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 図の1番の手は誰でも描けると思います。正面から描く絵は角度がついていないので平面的です。いつでも同じ形をしています。なのでこの形を覚えてしまえば終了です。なので、図の2番のように肉付けして盛り上がったようにしても理屈の上では同じで、簡単に描けるようになると思います。

 しかし、図の3番のような指が曲がりつつ手の向きが正面ではなく角度のついたものの場合、急に描くのが難しくなってしまいます。なぜなら、指同士や手が重なることで、「描くべき部分」と「描くべきでない部分」が生まれてしまいます。また、指の関節には独特の制約があり、全ての関節が自由に動くものではありません。小指だけ曲げるにはある程度訓練が必要ですし、薬指の第一関節(指先の方)だけを曲げることができる人もまれでしょう。そして、これらのような複雑な形にさらに角度がつくことで、遠近法を意識する必要も生まれます。考えなければならないことがいきなり増えてしまうのです。

 そこで、簡略化のために指を四本くっつけた関節のように考えるという方法があります。おもちゃの人形のような手です。こうすることで、関節同士の動きの制約を考えなくてもよくなりますし、そうなることで遠近法を考慮することも簡単になります。なので、僕もこのような描き方をしてごまかしていた時期が長いです。

 

 しかしながら、この簡略化には問題があります。なぜなら、手の指はこのようについていないからです。例えば、指を上手い具合に曲げると5本の指先をひとつにくっつけることが可能です。手の指は平行ではなく少し内向きに曲がるようについているからです。なので、平行に固定してしまうこの方法は間違いですし、関節同士の曲がり方も4本の指で一定になってしまいます。つまり、この手で表現できる手の形というものは非常に限定的になってしまうのです。いずれ卒業しなくてはいけません。

 

 しかし、全ての指の形を正確にとることはやっぱり難しいので、一朝一夕でできるようにはなりません。写真や自分の手を見て、何度も模写をすることで、頭に叩き込まないといけないかもしれません。それは面倒です。練習を地道に重ねることで、いずれできるようになるかもしれませんが、僕は今日手を描きたいので、ごまかす方法が必要になります。

 

手をごまかして描く方法 

 そこで編み出したのが以下の方法です。

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 方針として、手の形を正確にとることを諦め、それを見る人間の方に錯覚してもらうための手がかりを与えるという方法を考えました。

 ここでポイントとなるもののひとつが「爪」です。爪の形を指が向いている方向に変形させることで、この指はどっちをむいているかという情報を指自体の形は歪でも伝わるようにしました。

 もうひとつの方法が影です。影をつけることで、手前と奥が非常に分かりやすくなったと思います。暗い方が奥、明るい方が手前と思って頂くことで、手の形をどんなに雑に描いたとしても、少なくとも、この絵の中でどこが手前でどこが奥であるかということを自己主張することに成功しました。

 あとは、なんとなく指の向きを小指の方から強く内側に向けることを意識すれば、なんとなく手が描けるような感じになったので、やったぜ!という感じです。

 

まとめ

 絵を描くのは楽しいですが、絵を上手く描くのは難しいと思います。形を見て、実際に描いてを繰り返さなければ、形がとれません。また、形がとれたからいいというものではなく、時には上手くデフォルメすることで、写実以上の何かを表現するというような領域もあります。

 写実にせよ、デフォルメにせよ、とにかく形を把握しないと、意図通りのものは描けませんし、それは反復練習が必要な領域なので、「見る」と「描く」を充分積み上げなしでは、描けるようにはならないのだと思います。でも、積み上げるのはやらざるを得ないので長期間かけてやるとして、それはそうと、では今日はどう描けばいいのだろう?という問題も残るのです。

 僕の場合は、上記のようにごまかしています。手だけでなく、あらゆる部分をごまかして描いてますし、その上で描けるものだけを組み合わせています。そして、そのための積み上げなくてもいいごまかし方を常に考えています。上手く描けるとよさそうですが、上手くないなら、上手くないなりに考えて描くと楽でいいよなあと思っているので、そのようなことを今回は書きました。

 みなさんも一緒にごまかしていきましょうね。