漫画皇国

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漫画を本棚に整理する話

本棚を知ってるかい?

 大変重大な事実に気づいたのですが、本を手放さずに本を買い続けると、なんと本は着実に増えます。本が増えると家の空きスペースが減りますから、自由闊達に家の中を動くためにはどうにかして整理しなければいけません。本を整理するときにしてはいけないことを僕は知っています。それは床に積むことです。本を床に積んでいった場合、大抵20冊にもいかないうちに不安定になってしまいます。そのまま置いておくと、そのうち崩れる可能性が高いですし、崩れてしまうとこれを元のように秩序だって並べなおすことはとても面倒くさい。世界は放っておくとエントロピーが増大しますから、整理整頓された状態から猥雑な状態に移行するのが自然です。そして、それをもとの整理整頓された状態に戻すには本当に面倒な労力が必要です。本を崩してはなりませんし、そのためには本を積んではなりません。
 家の床面積は建て替えやリフォームでもしなければ変わりません。限界があるのです。20冊積んだだけでは数十cm程度の高さですが、その上にはまだ2mぐらいの空間が残っていたりします。しかし、床に積んだ場合はその空間は何にも専有されず、無駄となってしまいます。人類にはその空間を利用する方法が必要です。それは何か?それは棚です。人類は本を収納するための究極の発明、本棚に至りました。
 先日、600冊ぐらい収納している本棚のひとつを補強しようとして、一旦床に全部本を取り出したのですが、完全に床が埋まってしまい、対応に苦慮してしまいました。本棚の収容能力はすごいなあと思った限りです。本棚はすごいし、この事実にみなさん気づくべきと思います。

本をどのように収納するべきか?

 さて、床に敷き詰められた本を本棚にまた戻すときに、どうやって戻すかというと、色々と考えるポイントがありそうです。人によって色んな考えがあると思いますが、僕が使っているのは以下の3点です。ちなみに僕が紙で持っている本は大半が漫画なので、以下は漫画に関する話だと思って下さい。それ以外の本はまた別の方針があります。


本棚に漫画を整理するために考えるべき3つのポイント

  1. 収納性
  2. 再配置不要性
  3. 捜索便利性


 収納性はその名の通り、どれだけの密度で本を詰め込めるかにかかっています。そのための方針は単純で、「同じ大きさの本を同じ棚に納める」ということです。漫画の場合、A5サイズの大判、青年誌漫画、少年漫画の3種類を念頭においておけばよいでしょう。それらを統一して棚の高さを決め、良い感じに納めていくことによって、余分な隙間が最小限となり、収納密度が最大化します。

 再配置不要性というのは分かりにくい言葉ですが、完結した漫画と新刊がまだ出ている漫画では取り扱いを変えるということです。つまり、連載中でまだまだ新刊が出る漫画は、新刊が出る度に本棚に入れなければいけませんし、そのためにはぴっちりと収納された本をひとつずつずらす必要が発生します。そうなると新しい漫画を買うたびに再配置しなければならず大変面倒です。そして、面倒なことは継続できなくなるのが普通です。なので、完結した漫画と連載中の漫画を別で扱い、完結した漫画を優先的に配置する、あるいは完結したものと連載中のものを収納する本棚を分けるという対応をすることで、整理された状態を保つことが可能になります。

 捜索便利性とは、何かの漫画を読みたいと思ったときにその本を探し当てる労力を最小限にするということですが、これはなかなか難しいところで、例えば作者順や雑誌順に並べようとした場合、1の条件や2の条件に反する場合があります。分散コンピューティングにおけるCAP定理のような話ですが、全ての条件を一度に満たすことはできないのかもしれません。では、僕はどうしているかというと、ある程度作者などで統一はしつつも、かなり適当に詰め込んでいます。それは何故かというと、僕にはぼんやりと場所を記憶しておく能力がありますから、あの本はなんとなくこの場所にあったというのを、たかだか数千冊のレベルであれば、記憶しておけると思っているからです。ちなみに、こういう対応ができるのは、あくまで自宅の本棚であるからで、書店や漫画喫茶なんかに行った際には、出版社や作者名で並べられていなければ探すのがとても面倒ですし、僕の家でも僕以外の人であれば、クソ配置と思ったりもするでしょう。

 余談ですが、漫画喫茶なんかでは、作者名や出版社名ではなく、漫画のタイトルをベースに五十音順に並べられているところもあります。それが何故かを想像すると、ある漫画を知った場合、その作者の名前や連載されていた雑誌の出版社を正確に把握している人の方が少ないからではないかと思います。例えばドラマ化や映画化をされた作品であれば、その傾向は強いのではないでしょうか。

 

新刊本の取り扱い方

 以上のような方針で、本棚を整理していると、完結作品の詰まった本棚は、みっちりと収納しつつ、それなりに整理された状態を、最小限の労力で保つことができるようになります。とはいえ、新刊の漫画にはまだ整理するための労力が必要となるわけなのですが、その辺をどのように省力化しているかというと、僕の場合は「定期的に最初から読み直す」という作業が一役を買っています。

 新しく買った本は基本的に居間の一時本棚に適当に納められ、その本棚がいっぱいになると、別室の本棚に移動させられます。が、その時点ではまるで整理をしません。面倒だからです。しかしながら、僕は買った漫画を定期的に読み直しますから、その際にバラバラになった漫画をピックアップする作業が発生します。その際に、バラバラになった漫画を揃えることに成功しますから、それを本棚に直す際に、まとめるという作業を繰り返すと、時間の経過とともに徐々に整理された状態が進行することになります。

 

 しかし、視点を変えてみれば、新しい漫画を買っている限り、永遠に全ての本がきちんと整理される瞬間は訪れないことになりますね。漫画を本棚に綺麗に整理する道は長く険しい。

 こつこつと、みっしりさせていきましょう。