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面白い本が読みたい話

 最近思うのは、「面白い本が読みたい」っていう言葉が意味するのは、正確には「面白くない本を読みたくない」な場合も多いんじゃないかということです。面白いものを読むために必要なことは単純だと思っていて、沢山の本を読むことだと思います。そうすると当然面白い本に出会える確率は高まります。でも、その過程でそんなに面白いと感じない本も沢山読むことになります。

 

 こういうことを考えたとき、「面白い本を読みたい」と言っている人が、面白い本を誰かが紹介してくれるまで読まなかったりするのを見ると、「面白い本を読みたい」という気持ちはあるんでしょうが、それ以上に「面白くない本を読みたくない」という気持ちの方が強いように思いました。

 

 このように自分の欲求をちゃんと言葉にするのは割と難しい感じがします。

 

 例えば、他の似たような事例を挙げてみると「○○さんが好き」みたいなのがあります。「○○さんが好き」という言葉の実際の意味は「○○さんに好かれたい」であることも多いからです。それは自分の勝手な欲望であり、願望なんだと思うんですけど、あたかも相手のことを思いやっているかのような表現になっていることで、後ろめたさみたいなのを軽減している感じがします。そう表現した方が自分にとって都合が良いのだろうと思います。

 

 問題は、こういう風に実際に望んでいるものと、それを言葉にしたものが乖離しているとき、言葉の方を信じてしまって、言葉の方を叶えようとすると、実際に望んでいるものとは異なりますから、海水をがぶがぶ飲むみたいな感じで、いくら飲んでもノドの乾きを潤さない感じになりますから、塩分過多で困ったことになってしまうかもしれません。

 

 なので、自分が本当は何を望んでいるのかというのをちゃんと把握するのは大切な感じがしました。